猫草とは?猫草はいつからあげたらいいの?
今回は、猫草についてご紹介します。
猫草とは?
猫草とは、猫が好んで食べる草の総称です。
販売されている猫草の多くは、イネ科の燕麦(エンバク)が多いそうです。
燕麦とは、グラノーラやオートミールとして加工されている穀物のひとつです。
ネコが猫草を食べる理由
野生の猫は、草を食べることで獲物の毛や羽毛を吐き出していました。
猫は、猫草を消化することができません。
猫草を食べることで、消化できない異物を吐き出しやすくしてくれます。
猫草は、猫にとって整腸剤のようなものでした。
一方で、家庭で飼われている猫は、昔と違って、家猫なら獲物を捕ることはまずないでしょう。
野生の猫に比べると、猫草の必要性が低いと思われます。
猫草をあげた方がいい場合
猫草をあげた方がいいのは?
- ブラッシング嫌い
- 毛玉を吐くのが苦手
- 長毛種(飲み込む毛が多い)
このような猫の場合は、体内に毛が蓄積されやすいので、猫草を与えてもいいでしょう。
猫草をあげなくてもいい場合
猫草をあげなくてもいいのは?
- ブラッシングを嫌がらない
- 毛を吐くのが上手
- ウンチと一緒に排泄できる
- シニア猫(嘔吐自体が体の負担になるので、猫草を与えない方が良い)
このような場合は、猫草を与える必要はないと思います。
猫草はいつからあげればいいのか?
猫草は嗜好品なので、成長期の子猫にはあげないようにしましょう。
猫草をあげてもいい年齢は?
猫草をあげ始めてもいい年齢は、1才を過ぎてからです。
理由は?
消化しきれずに嘔吐や下痢を引き起こす場合があるので、1才を過ぎていない子猫には与えない方が無難です。
ネコが毛玉を吐きやすくなる時期
一般的には、ネコの被毛が生え換わる時期(換毛期)に毛玉を吐きやすくなります。
換毛期について
換毛期は二つあります。
- 寒くなり始める11月
- 暖かくなり始める3月以降
この被毛の生え換わりは、日照時間の変化により引き起こされます。
外で暮らす猫は、季節ごとの被毛の変化により体温調節をしています。
しかし、室内飼いのネコの場合は、換毛の周期が曖昧になり、1年中抜けるケースもあります。
春と秋と決めつけず、愛猫の生え換わりの周期を、よく観察しておくことが必要です。
猫に毛玉を吐かせないためにできること
猫は毛玉を吐くと体力を消耗したり、食道炎などの病気になることがあります。
できれば、毛玉を吐かせずにウンチと一緒に排泄させた方がいいです。
猫の毛玉対策
猫に毛玉を吐かせない為にできることは?
- 毛玉ケアのキャットフードやおやつを利用する
- こまめにブラッシングをする
毛玉ケアのキャットフードやおやつを利用する
毛玉ケアのキャットフードやおやつを利用することで、ウンチと一緒に排泄させることができます。普段のフードに取り入れてみるといいでしょう。
我が家では、こちらを食べさせています。
こまめにブラッシングをする
こまめにブラッシングをすると、飲み込む毛を減らすことができます。
ブラッシングをすることで、スキンシップにもつながりますので、一石二鳥です。
我が家では、ファーミネーターを使っています。毛がたくさんとれますが、やり過ぎには注意してください。
危険な吐き方
猫が、このような吐き方をした場合は危険です。
- 1週間で2回吐いた
- 何度か続けて吐く
- 吐いた後も気分が悪そう
- 吐いたものに血が混ざっている
- 吐いた後、ご飯を食べない
以上のような様子が見られたら、獣医師に相談してください。
毛玉が原因でおきる病気
毛玉が、うまく排出されずに大きくなると、腸を塞いでしまいます。
これを毛球症といいます。
症状は?
- お腹を触られるのを嫌がる
- 吐いても何も出ずに苦しがる
- 便秘・下痢・食欲不振など
手術が必要になったり、脱水症状を起こして衰弱が進み、命にかかわることもあります。特に長毛種のネコに多い病気です。
愛猫にはじめて猫草をあげた時の反応
愛猫に、はじめて猫草をあげた時の反応をご紹介します。
くんくんニオイをかいでますね!
もっと顔を近づけて、
クンクン。
さらにクンクン
顔が近すぎ!
そろそろ
食べようかな
やっぱり
触ってから
もう一度近づいて
ガブリ!
端っこを食べて
なぜか?
底のニオイをかいで
おしまいです。
しばらく目を離していると
あらら、
ひっくり返しちゃった!
テーブルに隠れて
舌をペロリ、
「やっちゃった〜」
そんな感じの愛猫でした。
5日後の猫草
猫草デビューしてから、まだ1週間も
経ってないのに、この元気のなさは何?
先の方が、枯れてボサボサ…
「水の管理が、悪かったのでしょうか?」
タグを見ると冬期は、日当たりの良い場所に置き、2日に1度たっぷりと水をあげてくださいと書いてありました。
- 水をたっぷりあげていなかった
- 2日置きじゃなく、毎日少しずつ水をあげいた
- 日当たりの良い場所に置いていなかった
これが原因ですね。これからは、気を付けなければいけませんね。
猫草の育て方
ここでは、猫草の育て方のポイントを簡単にご紹介します。
水やり
鉢植えの土を触り、土の表面が乾いていたら水をやる。与えすぎると根腐れが起きてしまうので、ほかの植物と同様に注意が必要です。
日光
室内の日当たりの良い場所に置おき、日光によくあてるようにしましょう。
寒すぎると枯れてしまうこともあるので、なるべく室内で育てるようにした方が良いです。
猫草、再生への道
ネットで検索をしたところ、猫草をカットすると、また生えてくると書いてありました。早速、カットしてみました。
そして、日の当たる場所へ置きました。
「これで、生えてくるでしょうか?」
しばらく様子をみてみます。
植物を育てるのは、意外と難しいですね。
水やりと日当たりに気をつけることが、大事とわかっていても、水をあげ過ぎたり、逆に水不足で枯らしてしまいます。
冬場は、寒暖差があったり日照不足だったりで、ますます管理が難しいです。
猫草が、何とか再生してくれればいいのですが、様子を見るしかないですね。
カットしてから、1週間後の猫草
「少し伸びてきましたね!なんとか再生してきました。」
愛猫が近寄っていきます。このまま、もっとグングン伸びてくれるといいですね!
猫草を栽培しよう!
猫草は市販の物を買うだけでなく、自分で栽培することもできます。
ホームセンターなどで猫草の種が売られているので、小さめの鉢で育てるといいでしょう。
また、猫が倒しても汚れない土を使わないキットも市販されています。
市販の猫草は、300円程度で売られておりますので、種から育てた方が経済的です。栽培してみてはいかがでしょうか?
猫が食べると危険な植物
猫が食べると危険な食べ物は、いろいろありますが、観葉植物やお花などの植物も危険です。
例えば、冬の時期に出回るシクラメンやポインセチアも猫が食べると危険な植物です。
シクラメン
猫がシクラメンを食べると、嘔吐や下痢、胃腸炎などの症状が現れることがあります。最悪の場合は命を落とすこともあるそうです。
ポインセチア
ポインセチアには毒があります。
猫が葉っぱを食べると、口の周りの炎症、下痢や嘔吐を引き起こすことがあります。
また、樹液に触れると皮膚に炎症を起こす場合も見られます。
食べた量が少なければ、命を落とすことはまずありませんが、猫のように体が小さい動物は、とくに注意する必要があります。
この他にも危険な植物はたくさんあります。
ユリ科の植物も危険です。猫がスズランを食べると嘔吐や下痢、不整脈になり、食べた量が多いと命に関わるそうです。
この他には、観葉植物(ポトス、アイビーなど)やバラ科の植物等、あげるときりがありません。
我が家にもポトスとアイビーがありましたが、誤食すると危険なので処分しました。
愛猫の誤食の疑い
愛猫が、シクラメンの鉢植えをひっくり返して、葉っぱが散らばっていたことありました。
翌日以降に血便が出て、慌てて動物病院に連れて行きました。
たいしたことはありませんでしたが、原因はよくわかりませんでした。もしかしたら、シクラメンの葉を食べていたのかもしれないと思いました。
何かの拍子に、猫が口にするかもしれませんので、家に危険な植物があるかどうか、気をつけなければいけませんね。
猫が食べると危険な植物一覧
猫が食べると危険な植物をご紹介します。たくさんありますので、注意してください。
猫が食べると危険な植物
- アイビー、アジサイ、アサガオ、アマリリス
- カーネーション、キク、キキョウ、キンポウゲ
- クリスマスローズ、サツキ、シクラメン
- シャクナゲ、ジャスミン、スズラン、スミレ
- チューリップ、ツツジ、パンジー、ヒガンバナ
- ヒヤシンス、フクジュソウ、フジ、ベンジャミン
- ポインセチア、ほおづき、ポトス、ユリ
- ナス科の植物(なす、トマトの葉や茎)
- バラ科の植物(バラ、あんず、梅、桜など)
終わりに
今回は、猫草と猫が食べると危険な植物についてご紹介しました。
猫草は、猫にとって必ずしも必要ではありませんが、与える場合は1歳を過ぎてからです。
子猫は、消化しきれずに嘔吐や下痢を引き起こす場合があるので注意してあげてください。
今まで知りませんでしたが、猫が食べると危険な植物はたくさんありますね。
アジサイやスイセンの葉は、猫だけでなく人も食べると危険です。アジサイの葉を食べた人が、吐き気やめまい、嘔吐などの中毒症状を起こしたという事例もあります。
そう考えると、植物はこわいですね。安易に口にしてはいけませんね。
食べてはいけない植物を、全て覚えるのは大変ですが、何か植物を買う時に、危険かどうかを調べるようにすれば誤食を防げます。
私たち飼い主は、猫にとって身の周りに危険な植物があることを、いつも頭の片隅に入れておく必要がありますね。
(参考にした本)
『かわいい猫の飼い方・しつけ方』(監修 安房中央動物病院獣医師 作佐部紀子/ナツメ社)
『ネコLDKvol.4』(晋遊舎)