猫がごはんを食べない どうすればいいの?
最近、愛猫は、あまりカリカリフードを食べてくれません。はじめはペットショップで勧められたフードを食べていたのですが、だんだん食べなくなってきました。愛猫の食事をどうしたらいいのか迷っています。
そこで、今回は猫の食事について考えていきたいと思います。
猫の食事中にしてはいけないこと
まず、猫の食事中にしてはいけないことから、見ていきましょう。
猫が、安心して食事に集中する為には、
- 食事中にジロジロ見ない。
- 食事中に体を触わらない。
- 食器を動かさない
猫が落ち着いてごはんを食べられるように、以上のことに気をつけて、邪魔をしないようにしてください。
猫がごはんを食べない理由
猫がごはんを食べない理由は、何でしょうか?
- 強いストレスで食欲がない
- 病気による食欲低下
- ごはんに飽きた?
などの理由が考えられます。
ストレスや病気が原因の場合は心配ですよね。食べない理由が、いったい何なのかを探して、取り除いてあげなければいけません。
強いストレスで食欲がない
猫は繊細な動物です。ストレスが原因で食欲をなくすこともあります。猫がごはんを食べない場合、ストレスを疑ってみることも必要です。
猫がストレスを感じること
猫は、環境の変化にストレスを感じることが多いです。
例えば
- 新入りの猫がやってくる
- 知らない人がやってくる(来客)
- 家の改装やリフォーム、引っ越し等
病気による食欲の低下
食事の時間に声をかけても、食べずに寝床でじっとしているような時は、体調が悪いのかもしれません。そのような場合は、体を冷やさないように温め、吐き気がなければ水を少しあげてください。
水も食事も欲しがらずに、顔を背けるような時は、無理強いをしないで獣医師に相談しましょう。
食欲低下を引き起こす病気
- 消化器系の病気
- 泌尿器科系の病気
- 口内炎
- 歯周病
- 誤飲・誤食、植物などによる中毒
- 熱中症
- ケガなどで痛みがある時など
ごはんに飽きた?
猫は、いつも食べていたフードを急に食べなくなることがあります。
そんな時、味がキライなのか、飽きたのか、気まぐれなのか、理由がわからなくて困ってしまいます。
猫が、ごはんを食べる判断基準はニオイです。ごはんを食べない時はニオイが気に入らないと考えてもいいでしょう。
猫は嗅覚が優れている為、ニオイの微妙な違いや変化を感じとります。いつものフードでも、開封して日にちが経つと、酸化が進んでニオイが変わってきます。同じブランドでも、素材や添加物が変わっただけでも食べなくなることがあります。
猫がごはんを気に入らない時にする行動
- フードのニオイを嗅いでも食べない
- 新しいフードをねだるように、飼い主をじっと見つめる
- フードを食べ始めても、少しだけ食べてやめてしまう
- 食べ残したフードにカキカキをして、隠すようなしぐさをする
そう言えば、上に書いた行動で思い当たるものがいくつかありました。愛猫もニオイをかいで、気に入らないと食べないことがあります。「違うのがほしいな」という顔で見つめられることも…。
食べ残したフードにカキカキすることもあって、何をしているのか不思議でした。
猫がカキカキする理由
このカキカキには、二通りの意味があるそうです。野生の猫は、食べ残したものをとりあえず土に埋める習性があります。
- 一つ目は、獲物がたくさん取れたときや満腹のときに、土に埋めておいて、あとで掘り起こして食べるためです。
- 二つ目は、「くさくて、まずい」と思っているから。このときに埋めるのは、排泄物に砂をかけるのと同じだそうです。猫は味にうるさいので、とくに新しいフードをあげて、カキカキしたときは、『こんなまずいもの食えるか!』の意味である可能性が高いそうです。
なんとなく「餌を隠そうとしているんだな」とは思っていましたが、
そんな意味があったんですね!
ただ隠しているのと「くさくてまずい。こんなもの食えるか」と思っているのとでは、大違いですね。
今度カキカキしたら、どっちの意味なのか、注意してみようと思います。
猫がごはんを食べない時の対処法
猫がごはんを食べない時にどうしたらいいのかご紹介します。
- ウェットフードをトッピングする
- フードを温めてニオイを強くする
- フードを変える
ウェットフードをトッピングする
猫が、ドライフードに飽きて食べなくなった時は、ウェットフードをトッピングしてあげるとつられて食べるようになります。
ウェットフードを選ぶときは?
キャットフードには、総合栄養食と一般栄養食があります。一般食は、嗜好性が高いのですが、栄養が不足しています。健康面を考えると、ウェットフードを選ぶ時は、総合栄養食にした方がいいです。
ウェットフードのメリットは?
- 猫の水分摂取量が増える
- 基本的に保存料が使われていない
- 嗜好性が高い
- 猫に適した柔らかさ
猫の健康に良いのは、実はドライフードよりもウェットフードです。
ドライフードは、値段が安くて長期保存ができるところがメリットです。それぞれの良さを活かして、組み合わせてあげるといいでしょう。
フードを温めてニオイを強くする
猫が、フードを食べる判断基準はニオイが大きいです。
ドライフードは、開封しても日持ちしますが、時間とともに風味や栄養素が低下していきます。
フードを温めるとニオイが強くなるので、温めてあげるといいでしょう。猫が最も食欲をそそられる温度は、ネズミや鳥の体温と同じ30〜40度です。
フードの品質を低下させないためには?
フードの品質を低下させないためには、できるだけ空気、光、水分を遮断することです。
- 保存容器を密閉性が高く不透明なものにする
- 保管場所は、湿気の少ない戸棚などにする(冷蔵庫は結露が発生するのでNG)
おすすめのフードストッカー
おすすめのフードストッカーをご紹介します。
- 密閉フードストッカーMS-4 アイリスオーヤマ
- サクラ オリジナルフードストッカー
密閉フードストッカーMS-4 アイリスオーヤマ
ドライフードを湿気から守ります。ドライフードを袋のまま保存できるところがおすすめです。1〜4kgのドライフードに対応しています。グリーンは、本体部分がクリアになっていて、イエローは、乳白色で中身が見えにくくなっています。計量スコップは、1杯約200ccです。
サクラ オリジナルフードストッカー
通販限定のかわいいオリジナルフードストッカーです。湿気やニオイ漏れの防止になり、計量カップがキャップ式になっています。ドライフード小粒サイズが約1kg収納できます。
キャットフードを変える
フードを食べない場合は、違うものに変えてみるのも一つの手です。
では、キャットフードをどうやって選んだらいいのでしょうか?
キャットフードの選び方を『猫の寿命は8割が”ごはん”で決まる!』(監修 梅原孝三)より、一部ご紹介したいと思います。
キャットフードの選び方
獣医師が教えるキャットフードの選び方は?
- 中価格帯以上のものを選ぶ
- 栄養バランスを重視する
フード選びに迷ったら、味よりも健康を重視している中価格帯以上のフードを選びましょう。プレミアムフードよりもコストがかからず、専門店以外でも入手できるのが利点です。
フードを与えたあとは、ウンチや毛艶を見て、問題なければ主食として合格です。
愛猫のウンチが多すぎるなら、フードに問題があるのかもしれません。フードを十分に消化吸収している場合は、ウンチはそんなに多くは出ないからです。
キャットフードのNGな選び方
キャットフードを選ぶ時にやってはいけない選び方をご紹介します。
- 原材料だけで選ぶ
- 食いつきだけで選ぶ
- 価格だけで選ぶ
キャットフードの善し悪しは、原材料だけでは決まりません。また、よく食べるからといって良いフードとも限りません。猫の健康を考えるなら、価格だけでフードを選ぶのは避けたいものです。
猫のごはんについて、この他にも知りたい方は、『猫の寿命は8割が”ごはん”で決まる!』(監修 梅原孝三)をお読みください。
人間の食べ物をあげてもいいのか?
ごはんを食べていると、愛猫が物欲しそうにやってきます。この時に人間の食べ物をあげていいのか迷ってしまいます。
結論は、注意さえ守れば、あげても大丈夫です。ただし、カロリーオーバーにならないように1日の食事量の1割以下にとどめなければいけません。
一方で、猫が食べると危険な食べ物もありますので注意が必要です。
例は、ネギ類、アボガド、ぶどう、チョコレート、コーヒー、アルコールなど。
これらは、絶対に食べさせないようにしてください。
加えて、味付けが濃いもの、塩分が多いものを食べると、腎臓病や泌尿器系の病気になる恐れがあります。
私たちが食べている物を一度あげると、何度も欲しがってしまうので、あげないと決めたら徹底した方がいいです。
最後に
今回は、猫の食事について考えてきました。
猫がごはんを食べない時はどうすればいいのでしょうか?
猫が、ごはんを食べない理由はいくつかありましたね。それに合わせて、対処することが必要です。
猫によっては、1度にたくさん食べるタイプや何回かに分けて食べるタイプの猫もいます。
愛猫は、日によってフードを食べたり、食べなかったりします。
そんな時は、すぐにフードを変えるのではなく、ただ単にお腹が減っていない場合もあるので、時間をあけて様子をみるようにしています。
愛猫がフードを食べなくて、お困りの場合は、対処法を試してみてください。
ただし、食べない日が続く場合は、病気の可能性もありますので、獣医師さんに相談してみてくださいね。
参考資料
- 『かわいい猫の飼い方・しつけ方』(監修 安房中央動物病院獣医師 作佐部紀子/ナツメ社)
- 『ねこほん 猫のほんねがわかる本』(マンガ卵山玉子×監修今泉忠明/西東社)
- 『猫の寿命は8割が”ごはん”で決まる!』(監修 梅原孝三)